TOOT
メゾン基準で仕立てる、メイドインジャパンのメンズアンダーウェア

アトリエでイーゼルに向かい油画を描く、TOOT創業者の大石卓さん。背景にはシマウマなど動物を描いた作品が並ぶ

名前で選ばれる下着ではなく、穿き心地で選ばれる下着を。そんな思いから2000年に生まれたのが、日本のメンズアンダーウェアブランド「TOOT(トゥート)」です。

 

TOOTが男性を虜にする最大の理由は、他社が真似できないといわれる精密な縫製にあります。穿いた途端に体感する“収まり”の快適さ。その格別な穿き心地を知ると、もう他では物足りなくなるといいます。

 

※本文中の発言は、2021年にBy Emotionが行ったTOOT創業者・大石 卓さんへのインタビューによるものです。

 

百貨店の売り場で生まれた疑問

TOOTを生んだのは、東京藝術大学で油画を学び、海外ブランドのVMDとして各地の百貨店を訪ね歩いていた大石 卓さん。その仕事のなかで、ある発見がありました。

 

百貨店内で昨対販売実績を割らない商品が化粧品とメンズのパンツだと知りました。ところが、当時から感度の高いお客様の多い伊勢丹でも、メンズのパンツ売り場を牽引するのは海外ブランドの1社だけだったんです。

でも、有名ブランドのパンツとはいえ、クオリティが高いとは言えませんでした。パンツとしては高額なのに、使い始めるとすぐ生地や足口が伸びてしまう。

 

日本のメンズアンダーウェアブランドTOOTの創業者・大石卓さん

 

おしゃれな人はみんなそのブランドを穿いているけれど、絶対に納得しているはずがない。そう感じたことが、パンツのブランドを作ろうと思ったきっかけでした。勝算を見たというより、ブランドネームありきのものづくりに対する反骨です。

 

だからこそ、TOOTが第一に考えたのは、本当に穿き心地の良いパンツの“機能”。今も定番として愛される初代モデル「BASIC」は、驚くほどシンプルです。

 

裏も表も美しい、日本製の縫製

最初の雛形を作る段階から、TOOTのコンセプトは「パンツの高級メゾン」。創業以来、宮崎県日向市の自社工場で、熟練工たちが一枚一枚手作業で仕立てています。

 

デザインを真似されても高度な縫製技術は真似できない高級アパレルメゾンのように、縫製にはこだわりを尽くしました。例えば他社のパンツは、裏返すと縫いしろの始末が粗雑で“まさに裏返し”な見た目ですが、TOOTは裏返しても表面とほぼ同じ。

 

裏返しても表と見紛うほど美しいTOOTの縫製

 

パンツの、しかもその裏面だというのに、縫製にはカン止めも使われています。初めから海外市場も視野に入れていたため、フロントカップのデザインにもこだわりました。

 

その国に割礼の文化があるかどうかで、パンツの中の男性器の収め方も変わるのに、下着専門メーカーのパンツでもフロントカップに工夫がありません。TOOTの縫製は、フロントカップの曲線のトップをどこに位置するか、また、フロントカップの中でも微細に異なるテンションやホールド感にも配慮しています。

 

足口のゴムがすぐ緩くならない仕立てには、さまざまな素材を買い集めて試作を重ねました。ヒップの裁断や縫製にも、独自の工夫が込められています。

 

パンツはウエストサイズで選ぶ人がほとんどですが、ヒップの収まり具合も履き心地を左右すると思うんです。

 

発売以来、TOOTのコピー商品は後を絶ちません。けれど、細部にわたる綿密な構造は、分解したところで完全には真似できないといいます。

 

伊勢丹新宿店から、世界へ

2000年のブランド誕生時、TOOTが並んだのは、良品を知るお客様の多い伊勢丹新宿店だけでした。発売年の年末には、バイヤーの予想を遥かに超える売り上げを記録します。

 

日本は、下着を代理購入…つまり“パンツなんてなんでもいい”と妻や母親に任せる男性が多いんです。でもパンツはプライベートなものですから、やはり自分で選ぶべきと思うんです。

 

自分で選んだものに納得すれば、次からはECでも買ってくれるはず。そう考え、オンラインストアも早くに立ち上げました。その後はフィレンツェの「ピッティ・イマージネ・ウオモ」への出展やミラノでのコレクション発表など、海外にも活躍の場を広げ、評判を聞いて購入する海外のお客様も増えています。

 

毎週の新作と、TOOTのコレクター

毎週新しいデザインが登場する商品展開の早さは、アパレル業界でも異例。限定数が完売しても復刻しないスタイルを続けてきたことが、コレクターが生まれる理由のひとつです。

 

発売当時、無名のブランドとして、常にお客様を楽しませなければいけないと思っていました。毎週新デザインを考えるのは試練ですが、デザイナーが変わった今もそれは続いています。

 

トレンドを追って商品を作るのではなく、シーズンを終えてセール品になったものから、お客様に選ばれなかった理由を紐解く。そして、すべてのデザインに通じる考えがあります。

 

女性の下着と同じように、パンツの“セクシー”には、品の良さが必須ですから。

 

毎日穿く下着に、上質さを

パンツは、アパレルのなかでも最も日常的で、消耗品として扱われがちなもの。それでもTOOTは、そこに美学を持ち込みます。

 

TOOTのこだわりは、消耗品にも美学を持つヨーロピアンの思考に倣っています。日本ならではの職人技術で、手間を惜しまず作られた純国産のパンツは他にないと自負しています。

 

肌にいちばん近い一枚だからこそ、こだわる価値がある。裏側まで丁寧に仕立てられ、毎週新しい表情を見せるTOOTは、そう教えてくれるブランドです。

 

TOOT 日本製メンズアンダーウェア

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