正しく使えば20年もつ。高倉工芸の南部箒が、高性能掃除機より高い理由。

高倉工芸 南部箒

2024.2.19

 

この価格帯であれば、高機能掃除機が買えてしまう。しかしながら「なぜこの値段なのか。」という疑問は実物を手に取ってきれいに払拭されました。

 

これだけの美しさと機能性を兼ねそろえ、正しく使えば20年ももつという髙倉工芸の南部箒(小箒)。使ってみて感じたこと、そして長く使うための方法をお伝えします。

掃除機では難しい場面に、箒という選択肢

ふと気が付いた埃やゴミを片付けたいとき、掃除機を出すのをためらう場面があります。夜遅い時間で音を立てたくないとき、子供がやっと寝たときなど。また、細かい隙間や高い場所、絨毯に絡まったゴミは掃除機では意外と取りにくいものです。

そんなときに思い出してほしいのが、昔ながらの道具「箒」です。髙倉工芸の南部箒は、そういった場面での頼れる一本になります。

写真では伝わりきらない、道具としての美しさ

写真ではその美しさを伝えきれないのがもどかしいのですが、素材(ホウキモロコシ)の刈り取りに1ヶ月半、釜茹で、乾燥、穂先の一本一本を選別し全て手作業で編み上げるという、非常に根気のいる工程から仕上がった箒は、道具でありながらも一つの作品のような美しさが備わっています。

 

フローリングの隙間ゴミや高い場所の掃除にサッと使えて、それだけなら普通の箒と変わりはないのですが、素材独自の絶妙に縮れた穂先が異常にゴミを搔き出してからめとってくれる。しかもゴミが箒の中に入り込まない(ホウキモロコシの特性)ので、箒自体を清潔に保てる。一度使うと手放せなくなります。

 

髙倉工芸 南部箒 オーガニック小箒 使用イメージ

市販の箒と何が違うのか

実際に使ってみると、市販の箒との差は明確です。主な違いは3点あります。

 

穂先の長さが不均一

市販の箒の穂先は切り揃えられているものが多く、畳や絨毯の奥のゴミを掃き出すには力を入れて押し当てる必要があります。髙倉工芸の小箒は穂先の長さが不均一なため、その必要がなく、畳などを傷めにくいとも言われています。

 

静電気が起きにくい

ホウキモロコシからつくる小箒は静電気が起きにくいため、ゴミが箒の中に溜まりにくくなっています。箒にゴミが付いたまま手で取らなければならない、という経験がある方には特に違いを感じていただけると思います。

 

穂先が斜めに揃えてある

穂先を斜めに揃えているため、片手で扱っても掃除したい面にしっかりと接することができます。サッと取り出して片手で使えるのは、日常使いとして大きな利点です。

自然素材へのこだわり——オーガニック染糸が生まれた背景

このオーガニック小箒が生まれたきっかけは、髙倉さんのお客様からの一言でした。「化学物質過敏症の人でも使える箒を作ってほしい」。

 

人の手が触れる箇所に化学繊維を用いない染糸を作るため、各県の職人の方々の協力を経て、3年間にわたって研究と開発を繰り返し、ようやく完成したオーガニックの絹糸。自然素材でありながら色鮮やかで、箒の持ち手を美しく彩ります。使わないときはインテリアとして飾っておきたくなる理由がここにあります。

20年使うための、3つの注意点

正しく使えば20年もつ道具だからこそ、使い方を知っておくことが大切です。

 

物をたたかない、隙間に差し込まない

布団をたたく、ゴミを落とすために段差にトントンと当てる、細い隙間に差し込む——こういった使い方は穂先が逆方向に折れるため避けてください。

 

穂先は切らない

穂先を切ると、不均一な長さによる掃く力が落ちてしまいます。穂先が汚れてきたときは、中性洗剤を溶いた水かぬるま湯ですすぎ洗いをして、陰干しでしっかり乾燥させてください。梅雨の時期は中心部が乾きにくくカビが生えることがあるため、特に注意が必要です。

 

力を入れて掃かない

穂先が中折れするほど力を入れても、かえってゴミは取れず穂先を傷めてしまいます。また、同じ方向にのみ使うとクセがつくため、できるだけ両方向でお使いください。使わないときは掛け紐を釘などに掛けて吊るすか、穂先を上にして立てかけて保管してください。

 

Behind the Scenes 岩手県九戸村の自然が育んだ 暮らしに寄り添う「南部箒」 高倉工芸のストーリーを見る →