マヌカハニーのMGOとは。数値の意味と、国内充填・NZ充填の違い

マヌカハニーのMGOとは。数値の意味と、国内充填・NZ充填の違い

マヌカハニーのMGOとは、はちみつ1kgあたりに含まれるメチルグリオキサール(Methylglyoxal)の量をmgで表した数値です。MGO400なら1kgあたり400mg。数値が大きいほど含有量が多く、採れる量が少ないため希少になります。


マヌカはニュージーランドにのみ自生する植物で、開花期は年に2〜6週間ほど。この短い期間にミツバチが集めた蜜だけがマヌカハニーになります。


この記事では、MGOの数値の読み方と選び方、そしてニュージーランド充填と国内充填という2つのタイプの違いを整理します。あわせて、ニュージーランド貿易経済促進庁 商務部担当官のジェシカ・ティッシュさんに伺った、現地でのマヌカハニーの位置づけをご紹介します。


マヌカハニーのMGOとは何ですか?


MGOは、マヌカハニー1kgあたりに含まれるメチルグリオキサールの量をmgで示した数値です。マヌカの花の蜜に含まれる成分が、熟成の過程で変化して生まれます。


ラベルの数字は、そのまま含有量を表します。

  • MGO400:1kgあたり400mg以上
  • MGO573:1kgあたり573mg以上
  • MGO950:1kgあたり950mg以上
  • MGO1300+:1kgあたり1,300mg以上


比較の目安として、MGOはマヌカハニー以外の食品にも含まれています。コーヒーやココアでは1kgあたり多くても40mg程度。一般的なマヌカハニーは100〜500mgとされ、MGO550以上のものはマヌカハニー全体の1%未満といわれます。数値が上がるほど採れる量が少なくなり、価格も上がります。


マヌカハニー MGO メチルグリオキサール 含有量


MGOの数値はどう選び分けますか?


結論から言えば、毎日続けるなら低〜中MGO、贈りものや特別な一瓶なら高MGOという選び方になります。ジェシカさんも同じ趣旨のことを話しています。


MGO400より低いマヌカハニーは、食事用のおいしいはちみつとして、お茶に加えたり、朝食と一緒に食べたりするのにおすすめです。MGO400と573は、1日にスプーン1杯ほどを召し上がる方に選ばれています。

(ジェシカ・ティッシュさん)


MGOが高くなるほど、味の印象も変わります。低MGOのものは一般的なはちみつに近いなめらかな甘さですが、高MGOになるにつれて濃度が増し、キャラメルのような深いコクと独特のほろ苦さが強くなります。スプーンから落ちにくいほどの粘度になるものもあります。


By Emotionで取り扱っているマヌカハニーを、MGO値で並べると次のようになります。


MGO ブランド 充填地 向く用途
400・573 マヌカヘルス ニュージーランド 毎日のスプーン1杯
550+・860+ TCN 国内(有機JAS認定工場) 続けやすい高MGO/ギフト
950 マヌカヘルス ニュージーランド 贈りもの
1050+・1300+ TCN 国内(有機JAS認定工場) 限定生産の最高値
1288+ マヌカヘルス ニュージーランド 特別な贈りもの


なお、容量も選ぶ際のポイントです。マヌカヘルスは250g・500g、TCNは500g。TCNは1瓶で約1ヶ月を目安としています。


ニュージーランド充填と国内充填は何が違いますか?


マヌカハニーの採蜜地はどちらもニュージーランドです。違いは瓶詰めをどこで行うかにあります。


市場に流通するマヌカハニーの大半は、現地で瓶詰めされてから輸入されます。マヌカヘルスもこのタイプで、全ロットでMGO含有量を測定し、その実測値を製品名としています。


一方TCNは、2020年に充填工程を日本国内へ完全移行しました。天然の完熟マヌカハニーを原料のまま温度管理下で日本へ運び、有機JAS認定の国内工場で、注文数に合わせて瓶詰めしています。輸送時にも計測器を付け、取り出す際の表面温度が一定以上に上がらないよう確認しているとのことです。


国内充填に切り替えた背景には、2014年頃から日本や中国でマヌカハニーが注目され、現地の充填工場が見学以外の出入りを制限するようになった経緯があります。「原料がどのように扱われ、どのように製造されているかが見られない環境では、安心してお届けできない」というのがTCNの説明です。


もうひとつの違いが質感です。TCNは独自のクリーム化製法により、細かく結晶化させたなめらかなクリーム状に仕上げています。高温処理をした透明でサラサラなはちみつとは、口当たりがはっきり異なります。パンが主食の国では主流の製法です。


天然のはちみつは外気温が下がると結晶化が進みますが、これは酵素類や花粉が残っている証でもあります。色・粘度・香りが瓶ごとに少しずつ違うのも、小ロット製造の天然品ならではです。


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なぜニュージーランドでしか採れないのですか?


マヌカ(学名:Leptospermum scoparium)がニュージーランドに自生する植物であり、その花の蜜からしかマヌカハニーが生まれないためです。


ニュージーランドで育つマヌカは、一年のうち約2週間から6週間だけ花を咲かせます。この時、ミツバチが花の蜜を集めることでマヌカハニーは作られます。

(ジェシカ・ティッシュさん)


採蜜できる期間が年に最大でも6週間。しかもその年の天候によって開花状況が変わります。マヌカハニーが希少とされるのは、この収穫条件によるものです。


ニュージーランド マヌカの森 マヌカハニーの産地

マヌカの森


MGO値の高いマヌカハニーが特に少ないのは、採取環境にも理由があります。TCNによれば、品質の良いマヌカハニーが採れる地域は例外なく山岳の秘境地帯で、巣箱を設置するだけでも危険が伴うといいます。北島の人里離れたマヌカ自生林に巣箱を置けるのは、現地の小規模養蜂家との長年の関係があってこそ。TCN創業者の辻重氏は1995年に養蜂家としてニュージーランドへ移住し、以来30年にわたって現地で採取と研究を続けています。


TCNのウルトラグレードがMGO1300+と認定されるのは、その年にMGO1300以上が採れた場合のみ。来季の採取が保証されない、年ごとの限定生産です。


現地ではどのように親しまれていますか?


日本では特別なはちみつという位置づけですが、ニュージーランドでは日常の食品です。


ニュージーランド貿易経済促進庁 商務部担当官 ジェシカ・ティッシュさん

ジェシカ・ティッシュさん


マヌカハニーはニュージーランド人にはとても馴染みがある食品です。ほとんどのスーパーマーケット、薬局、健康食品や観光客向けのお店で販売されており、多くの人はマヌカハニーの瓶を食料保存室に常備しています。

毎日の食品として(小さじ1杯が一般的です)だけでなく、マヌカハニーは料理や食事の精製砂糖の代替品にも最適です。

(ジェシカ・ティッシュさん)


砂糖の代わりに使うという発想は、日本ではあまり知られていません。ヨーグルトや紅茶に加えるほか、トーストにそのまま、料理の甘み付けに。TCNでは1回あたり小さじ1〜3杯(5〜15g)を目安としており、スプーンで直接、または飲みものやヨーグルトに加える食べ方をすすめています。


温かい飲みものに溶かす場合は、45℃前後を目安にしてください。生はちみつの酵素は熱に弱いためです。


※ 1歳未満の乳児にはちみつを与えないでください。


品質はどのように確かめられていますか?


ニュージーランドでは、政府と業界が定めた基準に沿って蜂蜜の品質が管理されています。輸出されるマヌカハニーは、政府が定める判定基準を満たす必要があります。


私たちは、ニュージーランドの蜂蜜の品質、完全性、そして純度を守るためのさまざまな対策に責任をもって取り組み、遵守していることを誇りに思っています。ニュージーランドのハチミツ製品が世界最高の製品の1つであることが保証されるように、政府、業界、および国際的な厳格な基準を継続的に満たしています。

また、ニュージーランドの養蜂家は、蜜蜂の守護者、カイティアキ('kaitiaki':マオリ語で保護者)であるため、私たちのミツバチとその周辺環境が健全で豊かであるよう心掛け維持する義務があります。

(ジェシカ・ティッシュさん)


ブランドごとの検査体制にも違いがあります。マヌカヘルスは全ロットでMGO含有量を測定し、その実測値を製品名としています。TCNはMGO検査を3回実施し、製品化したものを再度ニュージーランドへ送って検査を繰り返しています。加えて、蜂場内で薬剤を使用せず、農薬(グリホサート)検査の結果を公表しています。


TCN製品には、ニュージーランド政府認可の検査機関「ALS Food and Environmental NZ.」によるMGO分析書の複本と日本語翻訳書が同梱されます。


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※ 取材日:2021年3月/ニュージーランド貿易経済促進庁 商務部担当官 ジェシカ・ティッシュ氏