槙田商店

世界で唯一の全工程自社しあげ
糸からつくる傘を越えた芸術品

2021.11.19

 






世界で唯一の全工程自社仕上げ

富士山の麓、創業150年の歴史を持ち、皇室にも認められた美しい傘生地を織り続ける槙田商店。ジャカード織りの生地づくりから、傘の組み立てまで一貫して全て自社でつくりあげる、世界で唯一の老舗織物工場です。 

 

 

雨の日には誰もが必要になる傘。しかしそんな一日の終わりには、電車内や道端に置いていかれた安価な傘が哀愁を漂わせる姿も多く見かけます。

 

 

使い捨てではなく、上質なものを大事に使い続けたい。そんな今の時代だからこそ持っておきたいのが、熟練の職人の手により一本、一本想いを込め仕上げられている槙田商店の傘です。

 

 

1本仕上げるのに3~4カ月要するという、他では真似できない品質と圧倒的な美しさは、私たちの知る傘を越えた芸術品のようです。

 

 

自社の織り機で織り上げます

プリントでは出せない美しい織り柄






売上至上ではなく、お客さま至上主義

そんな槙田商店は富士山の麓、山梨県西桂町で甲斐絹問屋として事業を始め、150年間時代の流れとともにものづくりの体制を変化させてきました。

 

 

絹織物の生産から始まり、他社ブランドからの受注生産を請け負っていましたが、2010年にオリジナルブランドの傘づくりを開始。時代の流れに柔軟に対応し、挑戦しながら変化してきた槙田商店ですが、ずっと変わらないのが地域に根付いたものづくりです。

 

 

山梨県西桂町

 

私たちの企業理念に『まず売上至上主義にならないよう行動すること。また、郡内地域の織物産業の活性化のために考え、行動すること。

 

さらに商品やサービスを常にお客様の立場に立って考え続け、そしてその考えをもとに商品を創り上げ、満足して買って頂くこと』とあります。

 

小さな地域ですが、多くの職人の手が関わりながら、生地が織り上げられ、そして傘が作り上げられます。お互いの顔が見える産地が、より良い物をつくりあげる関係を生むことができる。そう信じているから、地域での物づくりを続けてくることができたと考えています。

 

そう語ってくれたのは、槙田商店の6代目で、常務取締役の槇田 洋一さん。様々な社会経験を経て、30歳で実家の家業を継ぎました。

 

 

当時の槙田商店は、下請けの仕事が主。リーマンショックによる不景気や取引先の都合に左右される不安定な状態に危機感を感じ、自社製品の開発に舵を切ったといいます。

 

 

大切にストックされる生地






傘ひとつで、伝わる人となり

ある親子のエピソードがその品質を物語ります。

 

息子さんの就職お祝いで、私たちの傘をプレゼントしたお母さまがいらっしゃいました。息子さんがその傘をさした際に、一緒に出掛けた上司にとても褒められたそうで、お母さまもとても喜んでいらっしゃって。

 

そうやって人を笑顔にできる傘を提供できたことが嬉しく、また誇らしくなりました。

 

持っている傘ひとつでも、人となりはなんとなく伝わるもの。そんな自分を表すアイテムとして、傘の質は非常に重要ではないでしょうか。

 

今はビジネスシーンにおいて、男女分け隔てなく責任ある仕事を任される時代です。お客さまとお会いする際の身だしなみの一つとして、良い傘を持っていると、細かいところにも気を使える方という印象を持っていただけると思います。

 

ぜひビジネスシーンで活躍する方に手に取っていただきたいですね。

 






糸から作り上げる、人生を添い遂げたくなる一本

槙田商店の傘の魅力は、なんといってもその美しい織生地。富士山の天然水で染め上げた細い糸が11本交わって織りあげられる生地は、しなやかで奥深い発色、そして艶やかな光沢を放ちます。立体感と高級感があり、プリント生地との違いは一目瞭然です。

 

 

織り上げられる生地

 

 

 

そして、どこにあっても目を引く類を見ないデザインも、槙田商店にしか創り出せないものです。傘の三角形をまたぐような自由な柄が織れるのは、日本(もしかしたら世界)でも槙田商店だけ「織」でしか表現できないデザインに拘っています。

 

 

生地は手作業で裁断されます

 

 

江戸時代より約150年間。時代の流れを捉えニーズを掴み、変化を恐れず新しい挑戦を続けてきた槙田商店。

 

 

オリジナルの生地づくりについて、「国内に留まらず、私たちの技術でできる表現を海外にも発信していきたい」と語る槇田さん。

 

 

これからも地域を愛し、愛されながら「人生を添い遂げたくなる一本」を作り続けていきます。

 

 

傘に咲く大輪の花